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REPORTS

直近レポート(5日分)


強化されるFX業者の業務体制(8月14日)
最近は市場におけるドル・円の値動きが小さくなっているもの、店頭FX取引の取引額は過去3年間では年間4千兆円を超えています。また、これらの店頭FX取引のカバー取引は、東京外国為替市場の2~3割を占めるまでになっています(以上数値は、金融審議会資料より)。
この取引を仲介するのはFX業者であるが、金融審議会“店頭FX 業者の決済リスクへの対応に関する有識者検討会”において彼らの業務体制強化が議論され、6月14日に報告書が公表されました。大きな方向性としては店頭FX業者の決済リスク管理を強化するということですが、先ず店頭FX取引に関する規制の沿革は以下の様になっています。

・1998年4月:外為法(外国為替及び外国貿易法)の改正により、外国為替取引を完全自由化。店頭FX業者が多数参入する契機となった。
・2005年7月:金融先物取引法改正(2007年9月、金融商品取引法に統合)で、FX業者に対する登録義務や財務規制、行為規制を導入
・2009年8月:金融商品取引業等に関する内閣府令改正で、①顧客から預託を受けた金銭の管理を金銭信託に一本化②ロスカット・ルールの導入及び遵守義務③証拠金のレバレッジ規制(2011年8月~25倍まで)
・2017年2月:法人のFX取引において、過去の相場変動により証拠金が変動する証拠金規制を導入

 今回、店頭FX業者の決済リスク管理強化に向けて次の対応策が報告書には示されています。
(図は、クリックで拡大します。)
◇ストレステストの厳格化:次の内容でテスト内容を強化する。
①顧客未収金の発生リスク・カバー取引先のリスクを、取引終了時点の建玉で計算しているのを日中最大の建玉残高で計算すること。
②G-SIFIs(Global Systemically Important Financial Institutionsグローバルなシステム上、重要な金融機関)がカバー取引先であっても破綻リスクをゼロとしない。(取引所の清算機関との取引はリスク量ゼロ)。
③顧客未収金について、控除する証拠金を実預託証拠金から契約上必要な証拠金に変更。
④ストレステストの実施頻度は、年1回から毎日行う。
◇取引データの報告充実:日々の取引データについて、自主規制期間及び当局への報告を義務付ける。報告内容は、約定・注文データ、顧客に提示した価格、カバー取引に加えて約定遅延度合、スリッページ(顧客注文価格と約定価格の差)など。
◇レバレッジ規制強化:10倍程度までに引き下げるといった議論があったが、今回は見送られた。今後、自己資本・ストレステストの拡充の効果を評価した上で、必要な場合、再度検討される。
◇未カバーポジション開示:、未カバーポジションを対し、情報開示や適切なリスク管理がFX業者に求められる。
◇ロスカット監視間隔の短縮:顧客の証拠金維持率が100%を下回った場合の監視間隔は、業界全体として短縮を進めていく

 以上の様に店頭FX業者のリスク管理全体は厳格化されることとなりますが、自己資本が十分でない業者について、当局が自己資本の積増し又は証拠金率の引上げ(レバレッジ倍率の引下げ)等を通じたリスク量の削減を求めるとしています。

 確かに現状の店頭FX業者を見ると、カバーする外国為替取引の金額に比して、資本が少なく、また業務要員も限られています。今後、リスク管理が厳格化される中で、増資や資本提携が進む可能性が高まるとみられ、同時にリスク管理やストレステスト対応のシステム・人員への投資も必要になってくると予想されます。その為に、現在60社程度あるFX取引の専業者は、他の金融機関との業務・資本提携や、同業者間での統合が進むとみられますが、個人の海外投資が拡大する中で、証券会社や金融機関にとっても店頭FX業者との協働を検討していく可能性があります。


機能別・横断的な金融規制体系に向けて”中間報告の概要~フィンテックだけにとどまらない新たな金融商品・サービスの在り方(8月6日)
個人が生活する中で様々な局面において、パソコンの利用以外でもスマートフォンの普及、店舗などの端末機器、SNS利用の拡大などでインターネット環境を利用することが増えており、個々を取り巻く生活環境のデジタル化が進んでいますが、これがライフログの自動蓄積を進め、金融サービス提供の為のビックデータとなってきています。一方、金融事業者側はAIやブロックチェーンを活用することで、今まで大企業・富裕層向けサービスをマス化することが可能となってきました。また、金融のアンバドリング化が進む中で、単独業務・サービスを提供する事業者の業務が拡大して価格破壊が進む可能性も増しており、顧客ニーズに即して複数の金融・非金融サービスを組合わせて提供するリバンドリングの動きも拡大しています。
その中にあって、既存の金融規制では対応不十分だったり、逆に金融機関グループの非金融への関与の阻害要因となっていることなど、現在金融審議会(金融庁)で議論されており、その中間報告が6月に公表されています。

☆機能別・横断的な金融規制体系に向けて”中間報告の概要~フィンテックだけにとどまらない新たな金融商品・サービスの在り方
・機能別・横断的な金融規制体系とは何か
・先行する横断的金融サービスの事例
・先行した横断化事例と横断化規制の目的
・金融商品取引に係る金融規制で今後予想される動向



リテール証券での販売商品の変化~5年間で何か変わったか(7月2日)
 個人の金融資産がどう変化したかについては、日銀の資金循環統計より2012年末と2017年末の数値を見直しますと、5年間で個人の金融資産全体は1,547兆円から1,880兆円へと21.5%増加しています。半数以上を占める現預金は、854兆円から961兆円へ12.5%増加となっていますが、債務証券(国債や社債など)は25%も減少しています。これは、2003年年から始まった個人向け国債が2004~2007年にかけて年間6~7兆円の大量募集を行っており、その大量償還がこの5年で起きたためで、一方この期間の新規発行は年間ベースで2~4兆円なので差し引き2~3兆円が個人向け国債から資金流出していたのが主因と考えられます。

☆リテール証券での販売商品の変化~5年間で何か変わったか
・リテール金融商品販売を取り巻く環境
・販売状況の変化
・金融商品販売に影響を与えた政策等
・個人への金融商品販売に影響を与える事項


リテール証券2017年度決算の動向~多様化が進むか(6月4日)
リテール証券会社にとって、2017年度は“顧客本位の業務運営に関する原則” (フィデューシャリー・デューティー))の公表が求められ、また同業間での統合や地方銀行による子会社設立・地元証券会社の子会社化などが進んだ年次でもありました。主な証券会社の統合では、SMBCプレンド証券のSMBC日興への統合(2018年1月)、東海東京ファイナンシャルグループでの高木証券子会社化(2017年4月)、藍澤証券の日本アジア証券との合併(2018年7月予定)などがありました。

☆リテール証券2017年度決算の動向~多様化が進むか
・2017年度決算の特徴
・リテール営業を取り巻く環境
・リテール証券の動向
・特化と多様化




上場企業の資本政策~ファイナンス・自己株式取得・買収防衛策などへの取組み(4月27日)
上場企業の資本政策について、改めて現状を見直してみます。
先ず資本政策とは狭義には会社の資本の部に影響する株式等の発行・消却・保有と利益剰余金の配当などの事を指しますが、広義には下図左側の目的に沿って会社側が行う政策全体のことを意味します。上場会社の資本政策を俯瞰すると、それぞれの目的に沿った資本政策概要や現状は次の様になっている。

☆上場企業の資本政策~ファイナンス・自己株式取得・買収防衛策などへの取組み
・資本政策の全体像
・自己株式取得とその使い道
・買収防衛策について
・求められる資本政策とは何か 


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